眩しさ

今日は朝から子供達が通っている幼稚園の音楽会に出かけた。

長男は年長、次男は年少なので共に舞台に上がる最初で最後の年だった。

この時期に園内で行われる音楽会のために、二ヶ月ほど特訓してきたらしい。長男はのめり込みやすく真面目なため、練習の様子を事細かく教えてくれていた。(ちなみに次男はほとんど伝えてこない。)

 

 昨日の夜中、長男が「お母さん、しんどい」と泣いて起き上がって来たので、嫌な予感がしたが、朝熱を測ったら案の定いつもより熱が高かった。休ませるべきか否か、いつもこういう時に判断に迷うのだが、ゆっくり話をしたら本人から行くという返事が返ってきた。

次男は「おかーさんくる!いええーい」と踊り狂っていたので、同じ腹から生まれていても性格とは不思議なものだと感じてしまう。

 

 なんとか園へ送り出し、いざ本番という時に担任の先生がコソコソと私の席まで来て、長男が大泣きしていると知らせてくれた。緊張してきたと泣いているという。

先生が「まず、来ただけ偉い!」と抱きしめてくれているとのことだったので、わたしはその場に行かずお任せしてみることにした。こういう時、どういう行動が正解なのかいつもわからない。子供を育てるのは親だけではないと思っていて、時には見守りながら距離を置き、親以外の信頼できそうな大人に任せても良いのではないかと感じている。

長男の担任の先生とは、夏以降登園拒否になった際にも足並みそろえて向き合ってきた経緯があり、子供の性格をわかってくれているという安心感があったから任せられたのかもしれない。

 

 演奏が始まると、子供たちが舞台に立って歌ったり、たどただしいながらもピアニカやハーモニカ、木琴など一生懸命に音を響かせていた。その日は雲ひとつないような青空で、きんと空気が澄んでいたこともあって、音がまっすぐ空高く舞い上がっていくような気がした。

緊張しながらも頑張っている姿はとても眩しく、胸を打つものがあった。

 

 体調面を心配していた長男も、無事やり遂げることができた。それを見れただけで、なんだかわたしはほっとして泣きそうだった(午後から発熱したのでしんどかったのだろうと思う)。

次男も、いつもは飄々としているのに舞台に立つと顔をこわばらせて緊張していた。同じ年齢の子達の中にいるとしっかり者になるらしく、頼もしく見えた。こうやっていろんなことを経験しながら、少しずつ大きくなるのだろうね、うんと遠くまでいけばいい、そう思った。